共依存者は、自尊心が低く、まだ成長しきれていない未熟な自分を抱えてしまっている場合が多いものです。よくそれは、大人になりきれていない子どもの自分=インナーチャイルドと言われているものです。傷ついて成長を止めてしまった子どもの自分です。
また、パーソナリティ障害を抱えてしまっているような場合も多いと言われています。それは、共依存者も被共依存者も、自分に価値を見いだせないところから他者の価値に依存してしまう傾向が強いからです。そこにも、何らかの弱い自分を抱えてしまっています。
それが如術に現れるのが、やはりアルコール依存症の家族です。
アルコール依存症の患者を抱える家族では、アルコール依存を認めるような傾向があり、それが、かえって患者のアルコール飲酒をさらに深めてしまったりしています。
また、両親が自分の評価を高めるために子供を利用したりするということがよくあります。そのようなことがあると、子どもは、大人になっても、両親からなかなか離れていくことができなくなってしまいます。これは、親がアダルトチルドレンで、そしてその子どももアダルトチルドレンへと陥っていってしまうというようなケースです。
共依存の問題の本質は、依存体質にあります。
依存体質というのは、心の奥深くに傷を抱え、自分に自信がなく、子どもの頃の満たされない気持ちから、大人になりきれない子どもの自分を抱えてしまっているような状態で、他のものに頼ったり拠り所としたりせずには、自分をバランスよく保つことができなくなってしまっているような状態の体質を指します。
それが、アダルトチルドレンの特徴として、とても顕著に顕れてくるところでもあります。